敬語は必要ない?「もしも日本がタメ口だけの国だったら」

敬語は必要ない?「もしも日本がタメ口だけの国だったら」

「敬語って堅苦しい」「苦手だな…」と思っていませんか?

私は社会人になったばかりの頃は、そんな風に思っていました。

慣れない敬語が使いにくいと思うことも多く、「全部タメ口でよくない?」と思ったこともあります。

でも、社会人経験を積み、だんだん敬語にも慣れていくと、敬語でも自然なコミュニケーションが取れるようになりました。

ガチガチの敬語は疲れますが、『ほどよい敬語』が使えるようになると、社会人生活もかなりラクになります。

 

『もしも、日本がタメ口だけの国だったら…』

日本には敬語という文化がありますが、英語にはその文化がないですよね。

その意味で「アメリカはいいよな」と思ったことがある人もいると思います。

では、日本から敬語がなくなったら、どうなってしまうか想像したことはありますか?

まず、コンビニの接客が全部タメ口になります。

「いらっしゃいませ」→「おー!」

「温めますか?」→「あっためる?」

「お会計〇〇円です」→「〇〇円ね」

同じように、ニュースや新聞からも丁寧な言葉遣いが消えますし、病院や銀行などに行っても「どうした?」「これ書いて、ちょっと待ってて」などと言われます。

会社員なら年下からは常にタメ口になるので、自分が40代や50代になっても新入社員から「資料ある?」「これちょっと見て」と声をかけられるでしょう。

想像すればするほど、敬語は私たちの周りに浸透しているなと感じさせられますね。

あなたは思っている以上に、敬語のメリットを受けている

私たちは思っている以上に、普段の生活で敬語の恩恵を受けています。

中には「相手を尊敬していないのに、なんで敬語を使う必要があるの?」と思う人もいるかもしれません。

でも、敬語は単に相手を尊敬しているから使うものではなく、お互いが気持ちよく働くために必要なものだと私は思っています。

ここでお互いに言ったのは、この「気持ちよく」の中に、あなたも含まれているからです。

会社の取引先や職場、コンビニや服屋、旅行先などあらゆる場所で、相手も自分も気分良く過ごすための手法が「敬語」ではないでしょうか。

学生や新社会人であれば「タメ口の方がラクだし、それでいいよ」と思うかもしれませんが、誰と会っても、どこに行ってもタメ口で話されれば、丁寧に接客されている気がしないと感じるはずです。

敬語が苦手…。みんな初めはそうだった

私もいつから敬語が自然と使えるようになったのかはよく覚えていませんが、大学時代にバイトしていた頃や新社会人の頃は大変だったなと感じます。

以下は敬語での、私の失敗エピソードです。

1、飲み会で50代のベテラン社員にタメ口をきく

新卒で市役所に入社したばかりの頃、飲み会の席で思わず「そうだよな!」と言ってしまい、笑顔でやんわり「『だよな』はダメだよ」と注意されました。

当時は22才で、まだ敬語に慣れていないことや、飲み会で気が抜けたことが原因でしたね。

テンションが上がって、ついタメ口に戻ってしまった失敗談です。

2、「さようでございますか」と応えて、クレーム客が再燃

同じく新社会人の頃、電話でクレーム対応をしていたときのことです。

それまで普通に「はい。はい」と受け答えをしていたのですが、ふいに「正しい敬語を使わない」と思い、「さようでございますか」と相づちを打ったところ、「『さようでございますか』じゃないよ!!」と怒られたエピソードです。

「さようでございますか」自体は正しい敬語ですが、おそらく電話の相手は「こっちの気持ちを突き放された」「冷たくあしらわれた」と感じたのだと思います。

だから、その場合は「そうですよね」などの言い方で十分だったんでしょうね。

正しい敬語にこだわるよりも「相手の気持ちを受け止めてあげることを優先すべきだったな」という話です。

敬語は実際に話しながら覚えていく

敬語は英語と同じで、ある日突然ペラペラと話せるようになるものではありません。

会社や職場などで実際に話しながら、少しずつ使い慣れて覚えていきます。

ポイントは、意識して敬語を使うことです。

会社員や公務員であれば、たいていの場合、新人研修で敬語も教わるのではないでしょうか?

そこで知った、まだ自分が使えていない単語や言葉を意識して使うようにするわけです。

もらったレジュメや資料もすぐに見られる場所に置いておき、ときどき見返すようにすると、より早く敬語が身につくはずです。

また、最初のうちは言葉が上手く出てこないということも多いので、そんなときは、ほかの人の敬語の使い方を観察してみるのもいいかもしれません。

  • 上司と話すときの言葉使い
  • 電話対応
  • 接客

私は別に敬語の達人でも、マナーの先生でもありませんが、普段の仕事で困らないくらいには敬語を使うことができます(と思う)。

初めのうちは慣れないかもしれませんが、敬語も意識して使っていると、だんだん自然に話せるようになっていきますよ。

基本の敬語を覚えると『ほどよい敬語』が使えるようになる

敬語に慣れてくると、ガチガチの敬語とタメ口の中間である『ほどよい敬語』が使えるようになります。

『ほどよい敬語』とは、ガチガチの敬語よりはフランクだけれど、相手に失礼を与えることもない敬語という意味です。

たとえば、職場の先輩からからデータ入力の頼まれたとします。

通常の敬語であれば、そこは「かしこまりました」ですが、ある程度打ち解けた雰囲気がある場合には、やや堅く苦しく感じることもあるでしょう。

そんなときに「わかりました」など、相手に失礼のない範囲で、ややフランクな言葉を使うのが『ほどよい敬語』です。

先の私の失敗談でいえば「さようでございますか」の代わりに、「そうですよね」と言った方が適切な場面もあるということですね。

基本の敬語に慣れてくると、『ほどよい敬語』でコミュニケーションが取れるようになりますよ。

敬語だからって、仲良くなれないわけじゃない

学生時代は、敬語を使うと壁があるような気がして、人と仲良くなるのはむずかしいと思っていました。

でも、社会人になって、敬語にも慣れてくると、そんなことはないと感じるようになりました。

「敬語を使っても、相手に親しみを感じることができる」。そんな感覚です。

もちろん、学生同士や職場の同僚でタメ口でも問題ないのであれば、そこはタメ口で話せばいいと思います。

ただ「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があるように、社会人になるとお互いが気持ちよく過ごせる距離感が大事になってきます。

親しい気持ちを持ちつつも、相手を尊重した言葉遣いをしていきたいですね。

まとめ

学生や新社会人であれば、「敬語なんて必要ないよ」と思うかもしれませんが、実は私たちは普段の生活でかなり敬語のお世話になっています。

もし、明日から日本が “タメ口だけ” の文化になれば、コンビニや病院などあちこちでトラブルが起きるでしょう。

敬語が苦手な方は、まずは意識して慣れない言葉の数々を使ってみてください。

会社や仕事で何回も繰り返して使うたびに、だんだん自然と出てくるようになっていきます。

ぜひ堅苦しくない『ほどよい敬語』を目指して、周囲と上手にコミュニケーションを取ってくださいね。