ブログやSNSで情報発信していても、誰からも何の反応もないと悲しいですよね?
ビジネスメールや企画書なんかも同じです。
「頑張って書いた文章」「考えに考え抜いて書いた文章」であればあるほど、残念な気持ちになります。
世の中には「人の心を動かしたい」と思う人が多いためか、人の心を動かすための本やセミナーが数多くあります。
それほど人を動かすというのは、難しいことです。
私はWebライターをしつつブログも書いている中で、必ずしもキレイで整った文章が、人の心を動かすわけではないと感じました。
そこで今回は、人の心に響く文章とは何かについて解説します。
あなたが書いた文章をきっかけに「アクションを起こしてほしい」「新しい一歩を踏み出してほしい」と考えている方は、ぜひ読んでみてくださいね。
自分の気持ちがこもった文章ほど、人の心に響く
ビジネススキルがあるというか、国語力の高い人ほど「ちゃんとした文章を書かなくちゃ」と思ってしまうような気がします。
「口語体ではなく書き言葉を」「“てにをは”に注意して」「主語と述語の関係性」など、文章をキレイに仕上げようとしてしまうのです。
でも、そのキレイな文章が、必ずしも人の心に響くとは限りません。
確かに日本語がしっかりしていて、構成力もあって、論理性も高い文章は、読みやすく、わかりやすいので読者も理解しやすくなります。
ただ、そういった「正しい日本語」の部分を大事にしすぎると、自分の気持ちから遠ざかった、誰かの言葉で文章を書いてしまうことがあります。
私はブログを書き終わったとき、「あれ、こんなこと言いたいんじゃなかったのに」と思うことが時々あります。
それは、Webライターという他人の文章を作成する仕事をするようになって、自分の気持ちや思いよりも、わかりやすい文章や適切な日本語を強く意識するようになったから。
SEO対策やライティングの知識が、かえって自分の気持ちをこめた文章を作成する際の邪魔になっていると言えます。
他人のホームページやメディアに掲載する文章を作成するようになったことで「ちゃんとした文章に仕上げよう」という意識が強く働くようになってしまったのです。
当然ライティング初心者の頃よりも文章は読みやすいですし、流れもよくなっています。
しかしブログ初心者の頃と比較すると、文章から伝わってくる熱量が違うのです。
たとえ文章が多少稚拙で、読みにくかったとしても、愚直な文章の方が心に響くことがあるなと感じます。
キレイな文章が心に響くとは限らない
学校で習った適切な日本語を使ったからといって、文章が人の心に響くわけではありません。
むしろ、全く心に響かないことも多いでしょう。
特にビジネス文章には無機質なものが多く、営業メールなど退屈感があると見向きもされません。
もし「自分の気持ちを伝えたい」「誰かの心を動かしたい」「うちの商品やサービスの魅力を知ってほしい」と思うのであれば、優先すべきはキレイな文章ではなく、たとえ幼稚でも自分の言葉で文章を書くことです。
誰かが使っていそうな言葉、ビジネス用語などは無視して、自分の内側から溢れ出てくる言葉で、文章を紡ぐことが大事なのです。
自分ごととして振り返ってみると、たいてい心にグサっときた言葉や印象に残っている言葉というのは、その人自身から出てきた言葉だったりします。
・学生時代に先生から言われた一言
・落ち込んでいるときに、友人から言われた一言
・子どもからの手紙
何かしら思い当たるものがあるのではないでしょうか?
キレイな文章は日本語も適切で、論理もしっかりしていることが多く、読みやすいものです。
でもそのキレイな文章が、相手の心を捉えるかは全く別の問題なのです。
伝える技術も必要
人の心に響く文章を書きたいのであれば、まず自分の言葉で、自分の気持ちを伝えることが大切です。
そこに、ライティング知識や人を動かすための行動心理といった、伝える技術がプラスされれば最強ですね。
自分の思いや感情を自分の言葉で表現できるうえ、文章テクニックが備わっていれば、より読者にわかりやすく内容を伝えられるので当然でしょう。
逆に、文章技術だけに頼って書かれた文章は、読みやすくわかりやすいですが、グサっと心には響いてきません。
ビジネスメールや役所の文書、一般的な企画書なんかは、そんな感じですね。
その結果、営業や販売であれば誰も商品を買いませんし、新しい企画であれば、みんなからの賛同が得られません。
人は心が動くことで、行動を起こします。
私たちは意識的にしろ無意識にしろ、感情で行動を起こすので、キレイな文章や論理的な文章だけで説得しようとするのは、土台無理な話なのです。
この構図がわかっているのといないのとでは、プレゼン、販売、アフィリエイトなどの結果も変わってくるでしょう。
まとめ
私たちは、どこかで見たような文章や誰かの言葉を借りたような文章に、感動したり、心を動かされたりすることはほとんどありません。
その文章から書き手の思いや感情が伝わってくるからこそ、共感し、刺激を感じて、何か行動を起こしたくなります。
文章だけでなく、動画も同じですね。
「自分の思いを伝えたい」「人の心を動かしたい」と思うときは、他人の言葉を使うのではなく、自分の言葉で書くことを大切にしてみてください。