サグーワークスやランサーズなど多くのライティング案件では、第三者目線での文章が求められます。
第三者目線とは客観的な文章のことで、ライターに必須のスキルです。
そうは言ってもライター初心者にとっては、これが案外難しいもの……。
今でこそ私も、第三者目線で文章が書けるようになりましたが、最初の頃は「この文章は主観?それとも客観?」と、両者の線引きに戸惑いました。
そこで今回は、ライターの文章に求められる「第三者目線」についてご紹介します。
第三者目線で書くことも結局は慣れになってしまいますが、まずは第三者目線の特徴について理解していきましょう。
「第三者視点」とは、公平性のある客観的な文章のこと
第三者視点の文章とは、誰から見ても公平な、客観的な文章のことです。
「私は〜」「僕は〜」といった、主観的な表現のない文章とも言えます。
以下は、第三者視点の文章を書くために必要な要素です。
- 感情を込めない
- 客観的な事実のみを書く
- 書き手の存在を感じさせない
体験談や感想を書くような記事は別として、一般的に読み手は、客観的な事実のみを求めています。
たとえば、「カレーの作り方」を調べている人がいるとしましょう。
その人が知りたいのは、
- カレー作りの手順や作業工程
- 必要な具材
- 野菜の切り方
など、客観的な情報です。
そのため「あなたが普段どんな風にカレーを作っているか」や「カレーだったら中辛が一番好き」といった主観的な情報には、まるで興味がないと思った方がいいでしょう。
第三者目線での文章は、文章に書き慣れていくと自然と書けるようになりますが、ライター初心者のうちは、常に客観性を意識しておく必要があります。
「どこまでが主観的な表現なのか?」という問題
私はライター初心者の頃、「どこまでが主観的表現なのか?」という線引きがよくわからないことがありました。
「私は〜」「〜と思う」など、分かりやすい主観表現だと排除しやすいのですが、中には主観とも客観とも取れる表現が出てくることがあったからです。
一度クライアントに提出してみれば、主観か第三者視点かの区別が付くわけですが、そうもいかないケースもありますよね。
そんな経験から以下では、主観と思われる文章表現をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
「私は〜」→ 主観
「〜と思う」→ 主観
「〜が好き・嫌い」→ 主観
「良かった」→ 主観
「〜したい」→ 主観
わりと迷うのが「〜な人におすすめです」という表現ですが、これはほとんどのライティング案件でOKとされる印象があります。
また内容によっては、主観的な表現を第三者目線に書き直すというテクニックもあるので、使いこなせると楽かもしれません。
たとえば「私はカレーが好きです」は主観的な文章ですが、「多くの家庭でカレーが食べられています」とすると、客観的な文章へと変わります。
【例】私はカレーが好き
主観:私はカレーが好きです
第三者目線:多くの家庭でカレーが食べられています
主観と客観の区別は、文章をたくさん書いていくと、だんだんできるようになっていきます。
少しずつ経験を積んで、第三者目線の感覚を身に付けていくといいですね。
第三者目線で、個性的な文章は要らない
第三者目線の記事で求められるのは、読者にとってわかりやすく、意味が伝わる文章です。
ライターが誰であれ、記事の内容が読者にしっかり伝わることが最優先です。
そのため、小説のような個性的な文章は必要ありません。
むしろクセのある文章だと、クライアントから煙たがれる可能性もあるでしょう。
まとめ
第三者目線でのキーワードは、「公平性」と「客観性」です。
個人的な感情を入れずに、事実や一般論を書くことで、誰が読んでも「そうだよね」と納得してもらえる文章に仕上がります。
主観的な文章か客観的な文章かを見極める一つの方法としては、執筆後に「私は〜」を文の初めにくっつけてみることです。
個人の感情が入った文章であれば、「私は〜と思う」「私は〜したい」といった言葉を足したとき、文章が成立してしまいます。
その場合は、別な言い方で書き換えるようにします。
一方で、客観的な事実を書いた文章であれば、「私は〜」といった文章を足すとおかしな日本語になるはずです。
最初は第三者目線での書き方に苦戦するかもしれませんが、たくさん文章を書いていくと、自然に書けるようになっていきますよ。