「人に優しく、自分に厳しく」なりたいなら、まずは自分を許してあげよう

「人に優しく、自分に厳しく」なりたいなら、まずは自分を許してあげよう

「人に優しく、自分に厳しく」

この言葉は、誰もが聞いたことがあるのではないでしょうか?

「人には優しくしよう。だけど、自分のことは律して厳しくしよう」

そんな感じの意味なのかなと思います。

ですが、それが実際にできるかどうかはまた別問題ですよね?

私がこれまでの人生を通して思ったことは、人に優しくし、自分に厳しくするためには、まず「自分を許してあげないといけない」ということでした。

今回は私の実体験を交えて、そんなことを書きました。

「人に優しく、自分に厳しく」なんてできない

「人に優しく、自分に厳しく」とよく言いますが、私は「そんなことできるのかなー」と思います。

たしかに、世の中に優しい人がたくさんいます。

友達や家族、職場の人から優しくされて「嬉しいな」と思った人は、私だけでなないはずです。

でも、引っかかるのは「自分に厳しく」の部分です。

私は自分に厳しくしかできない人が、本当の意味で人に優しくすることなんてできないと感じています。

なぜなら、私たちはみんな、心を一つしか持たないです。

人に優しくするときも厳しくするときも、善も悪も含めて、「私(あなた)」がが行うすべての行動は、たった一つの、同じ心が出発点となっています。

自分の恋人とコンビニの店員とで態度を変えるような人はいても、他人や自分を問わず「優しくする」「厳しくする」といった行動・思いはすべて、自分のたった一つの心からスタートしています。

だから、自分に厳しくすることしかできず、他人にも自分にも優しくする方法を知らない人が、本当の意味で人に優しくできるなんて到底考えられません。

自分に優しくすることができて初めて、他人の心にも響くような優しさが生まれると私は思います。

自分を許すことの大切さ

「人に優しく、自分に厳しく」そんな風になりたいのであれば、まずは自分を許してあげることが大事だと、私はこれまでの人生で感じました。

「自分を許す」とは自分の心を緩めることであり、自分のダメな部分やできない部分も丸ごと受け入れることです。

私も昔は特にそうでしたが、他人のミスや怠惰な態度にいつもイライラしている人は、もしかしたら自分のことを許せていないのかもしれません。

ここでは、自分を許すことの大切さについてお話します。

(1) 自分を許せなければ、他人も許せない

銀座まるかんの創業者であり、人としての生き方や成功法則を説いている斎藤一人さんは「他人を許せないのは、自分を許せないから」だと言っていました。

今でこそあまりなくなりましたが、私は昔、自分を責めるクセがありました。

仕事やプライベートを含め、今日できなかったことやミスしたことに対して「なんで出来ないのか」「もっと頑張れるはず」など、自分を責めていたのです。

よく言えばストイックですが、今となってはそれが心の余裕を塞いでいたのだと思います。

自分のできない点やダメなところに目がいくということは、他人に対しても同じ視点でモノを見ている可能性が高いといえます。

  • 他人の遅刻が許せない
  • だらしないところが気に食わない
  • ちゃんとしていない
  • 時間を守らない
  • 自分勝手、などなど

「こうでないといけない」という気持ちが強いので、自分の定めたレールから外れていることが無性に許せないわけです。

その結果「あれはダメだ」「なぜできない」「いいかげんにしろ」と腹が立ちます。

自分に厳しい人は、他人にも自分と同じマインドやレベルを要求してしまうので、つい見方も厳しくなってしまうのでしょう。

相手のだらしなさや軟弱さなどが受け入れらないのであれば、きっと自分のそういうダメな部分に対しても拒否しているはずです。

(2) 友人のノートにあった言葉『一切の甘えを禁ず』

今は亡くなってしまいましたが、私の友人の家計簿的ノートには「一切の甘えを禁ず」と、ページの一番後ろに書いてあったそうです(共通の知人から聞きました)。

彼はまだ20代そこそこでしたが、お金の使い方や生き方に対して、自分に厳しい人でした。

年齢は私より一回りほど年下でしたが、彼の持つ純粋さやまっすぐな心、ストイックさには「すごいなぁ」と尊敬に近い感情を抱いたものです。

しかし、同時に「もっと自分を許してあげたらいいのに」とも思っていました。

「一切の甘えを禁ず」、そこまで自分を追い詰める必要があるのかと。

時にはリラックスしたり、気分転換したりするために、ジュースを飲んだり、好きなものを食べたりしてもいいじゃないかと思ったものです。

誰だって、いつも正しいことばかりはできません。

頭ではわかっていても、体がついていかないことだってあります。

浪費癖までいってしまうと考えものですが、ストレス発散やリフレッシュのために、時には自分を少し大目に見てあげることだって必要なはずです。

そうじゃないと、いずれ苦しくなるような気がします。

(3) できない自分を愛してあげる

できない自分を許してあげるとは、自分を愛してあげることだと思います。

「愛してあげる」と言うと大げさな気もしますが、自分のダメな部分やできない部分もそれくらい広い心で受け入れるということです。

「こんなこともあるよね」

「しょうがない」

そんな言葉が自分の心を軽くしてしてくれます。

仕事でミスをしたときも、何かできなくて挫折したときも「こういうこともある」と言って、心に逃げ道を与えてあげてください。

誰だって完璧ではありません。

やらないといけないとわかっていても、できないことだってあるんです。

私も「ブログを更新しよう」と思ってパソコンに向かったはいいけれど、全然かけず、結局その日は更新できずに終わることがあります。

見方によっては甘いのかもしれませんが、どうせ落ち込むくらいなら「よし、今日はパソコンを開いた。一歩前進」くらいでちょうどいいと思います。

そうやって、少しづつ自分を許してあげられるようになること。

「こんな自分でもいいんだ」

そう思えるようになったことで、私は前よりも、人のミスや失敗が許せるようになった気がします。

(4) 許すことができたなら、たずなを緩めることも絞めることもできる

自分を許せるようになると、優しくすることも厳しくすることも、その両方ができるようになります。

その相手が、自分であっても、他人であってもです。

今までは「〇〇でなければいけない」と一つの考えしか受け入れられませんでしたが、「〇〇であってもいい」と自分を許せるようになったことで、心の幅が広がりました。

「考え方が柔軟になった」とも言えますね。

人に優しくすることもできるし、逆に厳しくすることもできる。

つまりは、たずなを緩めることも締めることもできるようになったというわけです。

自分を許すことで、相手に優しくすることも厳しくすることもできるようになる。

これが「人に優しく、自分に厳しく」の出発点だと思います。

時には、厳しい優しさも

では、人に優しくできたとして「部下や友達には、毎回優しくなければいけないのか?」ということに悩んでいる人もいるでしょう。

「怒って(叱って)はいけないのか」「注意してはいけないのか」などです。

私としては、「優しい = 甘やかす」ことではないと思っているので、本当に相手の成長を願うなら、厳しい優しさというのも必要だと思っています。

これは、まだ私が市役所職員をしていた頃の話です。

以前、私が担当していたキャンプの企画を引き継いだ、同じ係の後輩から「昨年作業したときの『作業スケジュール表』はないんですか?」と聞かれました。

『作業スケジュール表』とは、そのキャンプの準備手順をカレンダー形式で落とし込んだ、私がオリジナルで作成した資料です。

それを見れば、昨年の「◯月◯日」にどんな準備をしたかがすぐに分かるため、スケジュールに沿って進行すれば、効率よく作業をすることができました。

すでにこの後輩には、別のキャンプで同じ形式の『作業スケジュール表』をデータで渡していたので、本当はあるのに、私はあえて「ないよ」と答えました。

なぜなら、こうしないと彼がきっと成長しないと思ったからです。

新しい『作業スケジュール表』を渡すことは簡単です。

おそらく渡せば、彼は今まで通りスムーズに作業をしていったことでしょう。

ですが、私が彼に『作業スケジュール表』を渡したのは、当時はまだ彼が大卒で入所したばかりの新人だったからであり、私が作成した資料をもとに、仕事に慣れてもらい、後のブラッシュアップを期待したからです。

決して、ラクをしてほしいから渡したわけではありません。

「この先は自分で考えて、やりやすいかたちで仕事を進めてほしい」

そう思ったので、あえてウソをつきました。

どうでもいい相手だったら、もしかしたら放置する人もいるかもしれません。

しかし、期待している人や大切な人には、「この先も成長してほしい」という願いから、一見厳しく見える優しさも必要だと思っています。

自分に厳しくなれるのは、目指すゴールがあるから

自分に厳しくできるのは、何か目指すゴールや目標があるからではないでしょうか?

「起業したい」

「家族と海外旅行に行きたい」

「高級レストランで贅沢したい」

それは何でも構わないのですが、ゴールや目標、信念、ミッション、ビジョンなど「こうありたい」と思うことがあるからこそ、自分に厳しくなれるような気がします。

でないと、頑張る意味がわからないので、長くは続かないでしょう。

また、自分に厳しくしているつもりがなくても、一生懸命に何かに打ち込んでいると、周りから勝手に「ストイックな人」と言われることもあります。

自分の中で何か決めた目標や価値観みたいなものがあって、そこに行動が伴うと、「あの人は自分に厳しい人だ」と周りの目には映るのかもしれませんね。

まとめ

人に優しくなりたいなら、まずは自分を許してあげましょう。

できない自分やダメな自分に対して、「こんなこともあるよね」と思えるようになると心も軽くなります。

自分に対して優しい言葉をかけられるのであれば、他人に対しても同じことができるはずです。

「自分になかなか厳しくできない」という人は、「こうなりたい」「〇〇したい」といった理想や目標を探してみましょう。

心からワクワクするような想いであれば、時間を割いて一生懸命になってしまうので、いつの間にか「自分に厳しい人 = ストイックな人」になっているかもしれませんね。