会社やプライベートで会話しているとき、なんだかイヤないじり方をしてくる人っていませんか? 相手の気分を悪くするような、不快ないじりをしてくる人です。
一方で、いじられた本人も周りの人も、誰もが笑えるようないじり方をする人もいます。
この違いはどこにあるのでしょうか?
そこで今回は、笑いのプロであるお笑い芸人さんと比較して、両者の違いについて解説してみたいと思います。
アメトーークの芸人〇〇
私はお笑いやバラエティ番組が好きなので、毎週アメトーークは必ず録画して見ています。アメトーークをよく見る人は分かると思いますが、中でもザキヤマさんや有吉さんはめちゃくちゃ誰かをいじっています。やられている芸人さんが、どう思っているかは分かりませんが、見ているこっちは爆笑です。こういうプロの芸を見ていると「こんな風にいじれたらな」とか、「こうやって人をいじればいいのか」と思うことがあります。
ですが、芸人さんがテレビでやっていることをそのまま自分の人間関係につかうのは、とても危険です。なぜなら、プロの芸人さんはテクニックを持っていますが、私たちは素人だからです。
笑いのプロのいじりには、素人には見えていないテクニックや相手への気遣いが、細かく散りばめられています。関連記事>>> 島田紳助に学ぶ、面白い話し方と伝え方4つのコツ、 ビートたけしに学ぶ「会話の運動神経」間がいい人は面白い
ですから、素人の私たちが、表面的に芸人さんののマネをして、友達をいじったとしても、相手に嫌われるか、嫌な気持ちにさせることが多いのです。
芸人のいじりを真似して嫌われる理由
テレビのバラエティ番組と、私たちが友達と話すときの最も違う点。それは、「視聴者」の存在です。
テレビとは、視聴者に見せるために作られたものです。実際に会話している芸人やタレントの為ではなく、視聴者の為にあるものです。
ですから、「おもしろさ」が何よりも優先されています。
番組を作っている芸人やタレントさんの気持ちよりも、おもしろいかおもしろくないかが重要です。テレビを視ている私たちは、エンターテイメントとして番組を楽しめるので、毒舌やきついツッコミでも笑いになります。
でも、普段わたしたちが友達とする会話は、誰かに見せるためものではありませんよね?
YouTuberでもないかぎりは、基本的に会話は自分や友達、そのときのグループだけのものです。私たちが誰かと話すときに会話に求めるものは、「おもしろさ」だけではありません。相手との居心地の良さ「安心感」も求めます。テレビでやっているおもしろさ優先の「いじり」を、そのまま友達にやってしまい、人間関係が悪くなるのはそうした理由からです。お笑いのプロである芸人さんがやっている、表面的なテクニックだけを鵜呑みにして友達をいじっても、楽しいのは、いじった本人と、周りの人間くらいなものです。
いじり方が上手い人、下手な人
本当の意味で人をいじるのがうまい人というのは、相手の気持ちに気を配れる人だと私は思っています。つまり、人に気をつかえる人ということです。いじりが上手な人は、自分と相手との距離感をつかむのが上手いという印象です。
「この人にはここまで」というように、踏み込んでもいいところと踏み込んではいけないところの線引きが上手いのです。そして、言葉もちゃんと選んでいます別の言葉で言いかえれば、人をいじるのが上手い人とは、思いやりのある人ということができます。相手の気持ちを考えられる人ですね。
反対に、人をいじるのが下手な人は、相手の気持ちを考えられない人といえます。話している内容は芸人さんやいじりの上手い人と変わらない気がするのに、「きつい」と感じるのはそのせいです。人によって聞いてもいいことや、踏み込んでもいい領域は違います。
たとえ、相手が心の広い人で「この人には何を言っても大丈夫」と思える人でも、絶対に触れられたくない過去や話があることはめずらしくありません。いじりが下手な人は、そういうことに鈍感です。
いじりが下手な人は、相手を攻撃することや揚げ足をとること、キツイことを言うことが、イコール「おもしろいこと」と思っていたりします。
ですから、相手が「触れてほしくないと思っていること」や「コンプレックスに感じていること」にも平気で触れてきます。
要注意!人を攻撃して笑いをとる人
時々「笑えればいいんじゃん」という理由で、人が傷つくことをおかまいなしに話す人がいます。自分と周囲の人は笑えるかもしれませんが、攻撃された本人はたまったものではありません。
こういうのは、相手を攻撃して表面的な笑いを取りにいっているだけではないか感じます。そして、そういう人と一緒にいると、神経をつかうので疲れることもしばしばです。というのも、いつ自分が「いじり」の対象になって、攻撃を受けるか分からないからといえます。うかつに発言をすると、それをいじられる可能性があるので気が抜けません。
ですから、人を攻撃して笑いをとるタイプの人は、周りに安心感を与えないのです。他人に攻撃をして笑いをとる人と一緒にいると、いつ自分が今度は攻撃のターゲットになるか分からないので当然だと思います。
また、人を攻撃して笑いをとる人は周りから警戒され、人が離れていきやすいです。極端にいうと人を傷つけながら笑いをとるのは、いじめと同じなのかもしれません。
いじりがキツイ人への対処法
こう言う人には、真顔でハッキリと「イヤです」と言うしかありません。下手に相手のご機嫌をうかがって、へらへらしながらイヤだ言っても、相手からは冗談と受け止められてしまいます。
ですから、もし本気で「イヤだ」「傷ついた」のであれば、その気持ちをハッキリと伝えるしかありません。
- 「やめてほしい」「それは傷つく」と声に出す
- 怒ってみる(演技でもいいから)
- その場からいなくなる
口で言えないのであれば、「イヤだ」という気持ちを行動や態度で表現すればいいのです。それで相手に伝わらないのであれば、「この人はそういう人なんだな」と思うようにして、なるべく関わらないようにするが一番です。
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